「あかいふうせん」
ラモリス・作 岸田衿子・文 いわさきちひろ・絵 偕成社 1968年12月1日刷1995年8月49刷
フランス映画「赤い風船」(1956年)を画家のいわさきちひろさんの熱意によって絵本化されたそうです。文はラモリス監督の原作をもとにして岸田衿子さんが、絵本のために構成して書いたものです。
パスカルと赤い風船との会話のやりとりはありません。ひたすら、パスカルが話しかけるのです。それが、何となく共感を呼びます。
大人だって、目の前に赤い風船が飛んでいたら気になりますよね。そして思わずどこへ行くんだろうって目で追いかけます。子どもは走って追いかけて行くでしょうね。
そんな誰もが持っている心理をファンタジーなストリーに岸田さんが書けば、画家の岩崎さんがより一層ファンタステックに描いています。赤い風船が1頁以外(青い風船)全頁に出てきます。その赤い風船を見ているだけで子どもの頃の郷愁へ誘われます。
お話の中で、いたずらっこ、いじめっこが、赤い風船に石を投げて破裂させてしまいます。その場面で風船が死んでしまったと表現していますが、それだけ少年にとって大事な(ペットのような)風船であったことを強調したかったのでしょうね。
勿論、これで終わりませんから・・・・。
映画ではこの少年を監督の息子さんが演じているのだそうです。セリフもたった一言あるだけとか。カンヌ映画祭短編グランプリを受賞。アカデミーオリジナル脚本賞も受賞しています。この年(1956年)のアカデミー賞の作品賞が「八十日間世界一周」ですって。
| 固定リンク














