金をつむぐこびと「ルンペルシュティルツヒェン」
バーナデット 絵 ★ ささき たづこ 訳 西村書店 1994年9月15日 第1刷発行
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【話】むかし、ある所に水車小屋があった。水車小屋の主は、貧しい暮らしをしていたが、美しい娘が一人いた。あるとき、王様が水車小屋のそばを通りかかった時、水車小屋の親父は、娘をつい自慢したくなって、娘は、わらを金に紡ぐことができると言ってしまった。
これを聞いた王さまは、次の日、娘を城へ連れて来させた。部屋に、いっぱいのわらとつむぎ車と糸まきがあった。明日の朝までに、わらを金に変えるよう命じた。できなければ死ぬことになると言われた。
部屋に閉じ込められた。娘は泣くより仕方がなかった。そこへ突然、小人が現れて、わらを金に変えたら、何くれる?と。娘は首飾りをあげるわと。
次の日、王さまは部屋いっぱいの金を見ると、今度は前よりもっと大きい部屋にわらを入れて閉じ込めた。2度目も、同じように、小人が現れて、何くれる?と。娘は指輪と。
王さまは、さらに大きな部屋にわらいっぱい入れて、娘に、今度できたら、妃にむかえると言った。3度目も、同じように、小人が現れて、何くれる?と。娘は、もう何にもないと言うと小人は、王さまとの間に生まれた最初の子どもをくれたら、もう一度、わらを金に変えてあげると。娘はそう約束するより方法がなかった。
娘が王さまの妃になり、子どもができると、小人が妃のところにやってきた。約束どおり、子どもをよこすように言った。妃のどんな条件も受けつけずに、子どもを要求した。けれど、小人は3日の間に、自分の名前を言い当てたら子どもは連れて行かないと。・・・・・・。,
この話の内容とよく似たお話が日本の昔話にあります。
「だいくとおのろく」
松居 直:再話 赤羽末吉:画 福音館書店 1962年6月1日発行
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【話】むかし、あるところに、とても流れの速い大きな川があった。何度、橋をかけても流されてしまう。村人たちは困り、そこで一番名高い大工に頼んだ。引き受けた大工は、心配になって橋を架ける場所へ行って、じっと流れる水をみつめていた。すると、鬼が水しぶきの中から姿を現して、”「・・・・おまえのめだま よこしたら、おれが おまえにかわって、その はし かけてやってもええぞ」”と言った。大工は、”「おれは、どうでもよい」”といい加減な返事をした。次の日、また次の日には、立派な橋が川に架かっていた。鬼は出てきて約束の両目をよこせと大声で言った。
鬼は自分の名前を当てたら、許そうと言った。・・・・・・
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娘は小人に助けてもらわなければ、殺されるところでした。小人は悪魔が教えたと言って悔しがって消えてしまいましたが、小人は何故、生きた子どもが欲しかったのでしょう。鬼六の場合は、大工の目玉を鬼の子どもにあげるためでした。・・・・・・。
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グリム童話の場合、訳された方により、話の結末が違っています。
「ベストセレクション・初版グリム童話集」
吉原高志・吉原素子:編訳(白水社)には“・・・小人が怒り狂って走って行ってしまいました。そして二度とやってきませんでした。”と結んでありました。
「決定版・完訳グリム童話集」3
野村 泫:訳(筑摩書房)には“・・・すると小人はかんしゃくを起こして、両手で左足をつかむと、われとわが身をまっぷたつにひきさいてしまいました。”となっていました。
どちらにしても小人が憐れ。鬼六にはユーモアがあり、謎かけ遊びみたいな親しみがありましたが。