「くまとやまねこ」
湯本香樹実ぶん 酒生駒子え 河出書房新社 2008年4月30日 初版発行
昨年の発売以来、今も人気のある絵本です。図書館では、いつも貸し出し中でしたから、いつかは見ることができるだろうと、ほぼ忘れかけていたのですが、一昨日、何気なく棚に置かれてありました。
ここで改めて紹介するまでもない位、多くの方が既に読まれていて、書評もたくさん寄せられているようです。また、作者自身のコメントも読むことができました。(アマゾン→)
くまとやまねこの情感溢れるシーンに、引き込まれて、自分と重ねた人も多かったのだろうと。作者が言うように、大事なものを失う喪失感は、自分自身の一部が死ぬことに等しいと。
”この絵本のなかのくまが、悲しみに閉じこもり、でもやがて外に出かけていったように、必ず死んでしまった自分自身の一部も、またよみがえる時がくるんだという”
みんながみんな、くまのように蘇るといいですね。また、作者のコメントから、誠実な人柄が偲ばれました。
酒井駒子さんには、いつも感心しています。時が悲しみを癒すという流れをモノクロで描き、くまの深い悲しみは、墨のような黒を全面的に使い、最後までが、モノクロトーン。けれど、やまねこのバイオリンの音色に目を閉じて、くまの心がやがて開き始めると、ほんの少しだけピンクの色がでてきます。絵本はやっぱり楽しいですね。
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