「でんしゃがくるよ!」
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1、『あな』谷川俊太郎:作 和田誠:画 1976年、福音館書店の《こどものとも》男の子の名前はひろし。彼が穴を掘っている時に、お父さん、お母さん、妹、友達が声をかけます。その会話のやり取りで話が進められていきます。実にシンプルなのです。最後は、ひろしが自分で掘った穴を自身で埋めます。なぁんだなって思わないで下さい。その家族の会話の言葉が重要なんですね。特に、お父さんとの会話がいいです。あるべき父親像みたいな。最後にひろしは自分の存在を確認するかのように「これは ぼくの あなだ」とね。
2、『月夜のみみずく』ヨーレン:詩 ショーエンヘール:絵 くどうなおこ:訳 偕成社 冬の暗い、雪の積もった森へみみずくを探しに行く父と娘。出かける時、毛糸の帽子をさりげなく、耳まですっぽり被せてあげる父親。みみずくを何とか見せてあげたいと黙々と歩く父親。短い文の集まり、詩で語る物語に画家J・ショーエンヘールさんが冬の森、みみずく、大自然を力強く美しく描いています。
3、『おとうさんをまって』片山令子:作 スズキコウジ:絵 福音館書店 お父さんが仕事で遠くに行く時、いつも駅まで送りに行く少年のぼくと犬のワンダ(ワンダフル)今度は、しばらく帰れないので手紙を書くからと告げて、汽車に乗ります。少年はお父さんの乗った汽車を陸橋から小さくなるまで見てから、おもちゃ屋に寄るとウインドー越しにお父さんの乗ったそっくりな汽車を見ました。それから毎日お父さんの帰りを待ちながら、おもちゃ屋に行きます。何日かしてお店の中におばあちゃんと男の子いました。あの汽車を買おうとして・・・。汽車の模型鉄道を見る少年と犬の姿。片山さんのやさしい文とスズキコウジさんの異国情緒ただよう絵はやっぱり楽しい。ちょっぴり切なく、笑いを誘うユーモアのある絵本です。
4、『おやすみアルフォンヌ』グニッラ=ベリィストロム:作 やまのうち きよこ:訳 偕成社 父と子のやり取りを見ているだけで、思いっきり笑えます。アルフォンスは、4才の男の子。眠くならないうちに夜になってしまいました。眠くなるまでアルフォンスはパパに次から次へとおねだりします。お話の本を読んで・・歯を磨くの忘れちゃった・・ジュースこぼしちゃったと。その度にお父さんはアルフォンスの部屋に行き、やさしく応じてあげます。・・・<父と子の姿をほほえましく描いたスウェーデンの絵本。>主役はおやすみと言っているパパ、父親なんですね。愛情をいっぱい受けたアルフォンス、その後の行動が語っています。頭のいいお茶目たっぷりの男の子と、とぼけた感じのお父さんを描いた絵がとてもいい。
5、『よるの おさんぽ』坂本 純:文 金斗鉉:絵 講談社 『月夜のみみずく』は、自然の中で生きる家族、父と娘の幸せいっぱい、生きる歓びが満ち溢れていた絵本でした。『よるの おさんぽ』を書いたのは小児外科医です。こちらは、お母さんに会いたくなるとパパと夜の散歩に行くのです。真夜中にジュースを買いに行くのです。何故、お母さんがいないのか、その理由は書かれていませんが、“パパは なみだを ながすけれど けんちゃんは けっしてなみだは ながしません”この文から想像するしかありませんが・・・・。絵がとてもきれいです。
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”もうすぐ電車が来る。パパをのせた電車が…秋のはじめに、ぼくはママとこの町にひっこしてきた。あれからずっとパパに会っていない。でも、きょう一日は、パパといっしょにすごせるんだ。”
ホームに一人子どもを残して、母親は帰ってしまいます。
お父さんと一緒に行くお店や、映画館、図書館、駅の通りがかりのおじさん、出会う人々に、「パパはジョニーっていうんだ」と教えるテイム。
お父さんも別れ間際に、大きな声で僕の息子のテイムと叫ぶシーンがあります。
子どもは、大人たちの都合や、親の理不尽さに理解できなくても、ティムの気持は伝わると思います。
電車に乗ったお父さんを見送るティムの顔。うつむきかげんに描かれています。文と絵が一体になって胸に迫ってきます。ラストに書かれた”いつかきっと電車はもどってくるだろう。ぼくのだいすきなパパを乗のせてー。”この言葉こそ、作者が絵本を書いた目的なんだろうと。
作:ボー・R・ホルムベルイ 絵:エヴァ・エリクソン BL出版 2004年11月第1刷
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